確率の基礎を復習
試行(trial)
: 実験や観測事象(event)
:実験や観測の結果の集まり\(\frac{r}{N}\)
\(N\): ある試行で同じ程度に起こり得ると期待される全ての場合の数
\(r\): Nのうち事象\(A\)が起こる場合の数
\(p=\frac{1}{6}\)
N: \(サイコロの出目全ての場合の数=\{1,2,3,4,5,6\}= 6\)
r: \(1の目がおこる場合の数=\{1\}= 1\)
目の出方が公平に作られたサイコロを投げたとき、1の目が出る確率が\(p=\frac{1}{6}\)であるが、現実では、そのようなサイコロは存在しない
\(\frac{r}{n}\)を数学的確率\(p\)の
近似
と考える。
\(n\): 試行数(サイコロを投げた回数)
\(r\): 事象(1の目)が出た回数
事象
: ある試行の結果の集まり全事象(標本空間)
: 試行によって起こりうるすべての結果部分集合
: 全事象のうちの特定の事象さいころを投げて、出る目を全て観察した場合の全事象
\(U=\{1, 2, 3, 4, 5, 6\}\)
偶数が出る目の事象\(A=\{2, 4, 6\}\)
事象\(A\)は全事象\(U\)の部分集合
確率 | 表記 | 意味 |
---|---|---|
全事象 | \(U\) | 標本空間 |
和事象 | \(A\cup B\) | 2つの事象A Bの少なくとも一方が起こる確率 |
積事象 | \(A\cap B\) | 2つの事象A, Bが同時に起こる確率 |
空事象 | \(\phi\) | どんな結果も含んでいないという事象 |
排反事象 | \(A\cap B=\phi\) | 2つの事象A,Bが決して同時には起こらないという事象 |
余事象 | \(A^c\) | 事象Aが起こらないという事象 |
\(A_1, A_2, \dots, A_n\)の和事象
\[\displaystyle A_1\cup A_2 \cup \dots \cup A_n = \bigcup_{i=1}^n A_i \]
\(A_1, A_2, \dots, A_n\)の積事象
\[\displaystyle A_1\cap A_2 \cap \dots \cap A_n = \bigcap_{i=1}^n A_i \]
require(venneuler)
v <- venneuler(c(A = 450, B = 450, `A&B` = -5))
v$colors <- c(0.66, 0.66)
plot(v)
\[\displaystyle A_1\cup A_2 \cup \dots \cup A_n = \bigcup_{i=1}^n A_i \]
\[\displaystyle A_1\cap A_2 \cap \dots \cap A_n = \bigcap_{i=1}^n A_i \]
標本空間\(U\)の部分集合\(A\)に対して、P{A}が以下の性質が満たす場合、P{A}を\(A\)の確率と呼ぶ
\(P\{A^c\}=1-P\{A\}\): 余事象の確率は、1からAの確率引く
事象\(A\)と事象\(B\)が排反: \(P\{A \cup B\}=P\{A\}+P\{B\}\)
事象\(A\)と事象\(B\)が排反でない
\(P\{A \cup B\}=P\{A\}+P\{B\}-P\{A \cap B\}\) 重なってる分(積事象)を引く
事象Aが起こったという条件のもとで事象Bが起こる確率
\(P\{B|A\}=\frac{P\{A \cap B\}}{P\{A\}}\)
ただし、\(P\{A\}\neq 0\)
\(P\{B|A\}=P\{B\}\)
独立でない場合は従属
であるという。
事象Aと事象Bが独立であるとき
(\(P\{B|A\}\)を条件付き確率の\(P\{B\}\)に代入すると)
\[ \displaystyle
P\{A \cap B\}=P\{A\} \cdot P\{B\}
\]
\[ \displaystyle P\{A \cap B\}=P\{A\}\dot P\{B\} (AとBが独立) \]
\[ \displaystyle P\{A \cap B\}=P\{A\}\dot P\{B|A\} (P\{A\}\neq0のとき) \]
\[ \displaystyle P\{A \cap B\}=P\{A\}\dot P\{A|B\} (P\{B\}\neq0のとき) \]
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