フェーズ\(p\)における初めの観測値\(y_{p1}\)が、平均\(\hat{y}_{p1}\),標準偏差\(\sigma^2_{\epsilon}\)の正規分布に従うとする。 \[y_{p1}\sim normal(\hat{y}_{p1},\sigma^2_\epsilon)\]

以降の時点\(t\)における予測値は,

\[y_{pt}|H_{pt-1}, \Theta \sim normal(\hat{y}_{pt|(pt-1)},\sigma^2_e)\]

と正規分布にしたがう。\(H_{pt-1}\)は、過去の履歴、\(\Theta\)はパラメータベクトル、\(\sigma^2_e\)は、ランダム誤差\(\sigma^2_\epsilon\)と隣接時点間の自己相関\(\rho\)を併合して生成されるホワイトノイズである。

\(\rho\),\(\sigma^2_e\),\(\sigma^2_\epsilon\)の関係は、

\[\sigma_e=\frac{\sigma_\epsilon}{\sqrt {1-\rho^2}}\]

時系列は、ラグ1の自己相関エラーをともなう線形プロシージャにしたがう。

線形回帰モデル

\[\hat{y}_{pt}=\beta_{0p}\]

残差のserial dependencyは

\[e_{pt}=\rho e_{pt-1}+\epsilon\]

\(\hat{y}_{pt}\):フェーズ\(p\)の時点\(t\)の標的行動の予測値
\(\beta_{0p}\):フェーズ\(p\)の回帰モデルの切片
\(e_{pt}\):フェーズ\(p\)の時点\(t\)の誤差
\(\rho\): 自己相関係数 \(\epsilon\): 独立して分布する誤差

2フェーズのベースラインと介入期のデザインをかんがえる。 ベースラインフェーズの時点を\(1,2,...,t_b\)とし、介入フェーズの時点を\(t_{b+1},...,t_n\)とする。切片\(\beta_{0p}\)は、

\[\begin{eqnarray} \beta_{0p}=\left\{ \begin{array}{ll} \beta_{01}, t \leqq t_bの場合\\ \beta_{02}, その他の場合\\ \end{array} \right. \end{eqnarray}\]

\(\beta_{0p}=\beta_{01}*dummy+\beta_{02}*(1-dummy);\) \(ここで dummy=step(t_{b}-t)\)

ステップ関数は、オーギュメントが負の値であれば0をそれ以外は1をかえす関数。なので、指示関数(dummy)は、時点がベースラインフェーズにあれば1をそれ以外の場合には0が割り当てられる。\(t_b\)は推定対象となる。